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時計の電池交換はどうしていますか?

オーナーの大村です。

皆さんは腕時計の電池交換を何処に出していますか?
電池交換を安易に考えていると・・・大変な事になりますから気をつけてください。
今日は、その教訓となった出来事をお話ししたいと思います。

実は、最近あるお客様から電話が有り、
「よそで電池交換をしてもらったのですが、数時間したら止まってしまった。電池を交換したお店に問い合わせした所、これは機械が駄目になっているから、買ったお店にお持ち下さいと言われた」とのこと。

確かに、クオーツ時計は、電池切れしたままで長期間そのままにしておくと、電池から液漏れしてしまい、機械を台無しにしてしまう事が良くあります。
そうなってからでは、修理できない場合もあるのです。
まさかそんな事になっていたら大変です。

その時計は何年か前に私共の展示会でお求め頂いたスイス製・ダイヤ入りの大変高価な物でした。お買い上げ頂いてから何年か過ぎていましたので、そろそろ電池交換をしなくてはと、心配していたのですが・・・。

早速お持ちいただき、当店の契約している修理工房で、信頼している職人さんに見てもらうと・・・機械は全く問題ありませんでした。まずは一安心です。
では何故動かなくなってしまったかというと、何と、電池交換そのものが原因でした。
交換した電池が悪いという事では無く、その仕事が悪かったのです。

決して小さな取次店のようなところへ依頼したのではないとのことでしたから、この結果には正直驚きました。

大変お洒落で高価なこの時計。文字盤は白蝶貝で出来ていて、内側と外側の二重構造になっています。
電池交換の際、知識の無い職人がその文字盤の内側と外側をずらしてしまい、ほんの僅かながら段差が出来たため、針が文字盤の数字に引っ掛かってしまい、動かなくなったのでした。

今回はすぐにお持ちいただきましたので、熟練した職人さんによってこれを元通りにしてもらうことができました。
1つ間違えば大切な時計が台無しになってしまうところでした。

町にはかなり安価で電池交換をしてくれるお店も沢山あります。
裏蓋を外して電池を入れ替えるだけの簡単な作業に思えます。確かに“それ”だけでしたら本当に安価で出来るのは事実です。さほどの技術も必要ありません。

しかし、そもそも電池交換が必要になったという事は、何年かその時計を使っているという事です。ケースの見えない所には汚れも付いている事でしょうし、防水のパッキンも劣化しているかも知れません。そうなっていないか確認する事が大切です。
実は、ただ蓋を開けて電池だけ交換すればよいというものではありません。

今回の件は、余り知識がない職人さんが、大切な時計を台無しにするところでした。
どうぞ皆さんもこのような目に会わない為に、時計の電池交換は、安易に考えない方が賢明だと思います。
一番のお勧めは、まずはお買い求めいただいたお店にすぐにお持ちになる事です。そして、どのような作業を行うのか、お尋ねになってください。

因みに、当店でお預かりした場合は、電池の交換だけでなく、ケースの汚れ取り、ケース内超音波洗浄、防水チェック等、必要に応じた対応をいたしております。

教訓:「電池交換はどこでも一緒、安くてOK!と思わないこと」

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