オーナーの大村です。
さて、先週の続きのラペルピンのお話です。
横浜元町の「近沢レース店」は国的にも有名な、
レースに関しての老舗専門店ですが、
ある日、お会いした近沢レース店の方がスーツのえりに着けていたのが写真のラペルピンです。
何とも渋いその存在感に、ひと目で魅入られてしまいました。
よくお話を伺って見ると、このラペルピンは実はペンダントとしで企画制作されたもので、彼がラペルピンとしてアレンジして使用しているとのこと。
彼の専門であるレースがシルバー製のフレームの中に収まっている、とても素敵な製品なのですが、使用されているレースにはもっと深いストーリー(歴史)が有ったのでした。
実は、使用されているレースはアンティークのもので、現在ではその製造技術も、レースを編んでいる糸も、さらにはその基になる亜麻植物も、もはや手にすることが出来ないという、大変貴重なものだったのです。
図柄の素晴らしさ、それを構成する糸の細さ、加工の繊細さには眼を見張るものが有ります。正直アンティークレースをこのような製品に加工した製品を見るのは始めてでしたので、宝石を扱う者として大変ショックを受けました。
更に、このアンティークレースは・・
アンティークレースの権威として世界的に高名なベルギーのレース専門家、
Diane Claeys(ダイアン・クライス)さんから分けて頂いた大変希少なレースの一部分(花模様)を使っているとのことで、さすが近澤レース店だから出来た製品だと感心致しました。
(DAIANE CLAEYS「レースだより」より)
今回ラペルピンをご紹介するに当り、無理を承知で匡祐さんにお願いした所、快く承諾してくださり、3点をお借りすることが出来ましたので写真を掲載させて頂きました。
近澤匡祐さんにはこの場をお借りして御礼申し上げたく存じます。
レースそのものが持つ造形美とストーリー、その世界感をみなさんもぜひ楽しんでください。
皆様のご来店、スタッフ一同心よりお待ち申し上げます。
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そんなジュエリーを生み出すことを誇りに。
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